【三宮もりの鍼灸治療室】父親の施術<完>

お久しぶりです。

長い長い間筆を止めてしまっていて、ご心配をおかけし申し訳ありませんでした。

ようやく気持ちの整理がつきましたので、ご報告させていただきます。

おととしの秋、父が逝去いたしました。

前回こちらのブログに書かせていただきましたように、その2年前にも父は大変危険な状態にありました。

当時私は実家に戻り、5日間にわたって鍼灸治療を続けました。

すると意識も朦朧とし、食事もほとんど摂れなかった父がなんと寿司12巻を完食できるほどまでに回復し、その後の2年間は穏やかに過ごすことができました。

家族のために料理をしたり、祖父の葬儀では立派に喪主を務めたりする父の姿を見ることができたことは、私たち家族にとってはかけがえのない、大切な大切な時間でした。

父はとても賢く頑固で、世話好きでユーモアのある人でした。

亡くなる最後の前日までカメラを向けるとピースをしてくれるようなお茶目な父親でした。

父が亡くなって2年経つ今もなお、今回のことについて私は施術者として多くの後悔を抱えています。

もっと私に知識や技術があれば、違う選択ができたのではないか。

もっと早い段階で、別の治療法や順序を選んでいれば、もっと父の力になれたのではないか。そんな思いが今もずっとずっと心の中にあります。

その一方で、この経験を通じて改めて感じたのは、医療や健康にはまだ多くの可能性があるということです。

栄養学、薬膳、鍼灸など、ほかにもそれぞれに大切な役割がありますが、どれか一つだけで十分とはとてもいえません。

私自身も今ある知識や技術が一切の100%だとは思わず、常に学び続ける姿勢を持ち続けたい、持ち続けていかなければ。そう思っています。

父は鍼が大嫌いでした。

最後の方まで「どうせ痛いだけじゃ。そんなもん効くわけないだろう」

そう言っていました。

しかし、お灸をしたあと痛みがなくなり、みるみる動くようになってきた自分の足に驚いて

「これ、もうちょっと早くやっておけば良かったかなぁ」

ポツリと呟いた瞬間がありました。

ずっと否定され、反対され続けてきたこと、ずっと私が磨き温めてきたこと、父がやっと認めてくれた。一緒に喜んでくれた。

そんな気持ちになりました。

父のような辛い病後を迎える方が少しでも減るように。

そして、私を頼って来てくださる方々みなさまのお力になれるように。

これからも慢心せず、より良い知識と技術を求めて学び続けていきます。

皆さまに日々アップデートした施術をお届けできるよう努めてまいりますので、今後とも、三宮もりの鍼灸治療室をどうぞよろしくお願いいたします。

三宮もりの鍼灸治療室 院長 森瀬美由紀

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